9 ATコマンドリファレンス【設定コマンド】
設定用のATコマンドは、AT+R もしくは、AT+Cで始まり、それぞれ、電波法などによる無線制約設定コマンド、パラメータの設定コマンドです。通常、AT+R系コマンドにより、国別の電波法規制設定を適用した後、AT+C系コマンドによって、各パラメータを設定します。
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9.1 AT+CGBR / Common Global Baud RateAT+CGBRコマンドは、モジュールとMCUの間のシリアル通信のボーレートを設定または取得します。
コマンド詳説
新しいボーレート設定はコマンド実行後にリセットまたは再起動を行うことで反映されます。
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でボーレート情報が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、ボーレート情報文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。
一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、単に「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CGBR=<baudrate>
読み取りコマンド
AT+CGBR?
パラメータ
<baudrate>: ボーレートとして以下の中から選択できます。
・1200 bps
・2400 bps
・4800 bps
・9600 bps (default)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CGBR=<baudrate> OK
・否定レスポンス
サポートされないボーレート値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ボーレートを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CGBR=9600 |
Response | OK |
この例では、ボーレートを9600 bpsに設定しています。
・現在のボーレート設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CGBR? |
Response | +CGBR=9600 OK |
この応答は、現在のボーレートが9600 bpsに設定されていることを示しています。
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9.2 AT+RMAXTXP / Restriction of MAX Transmitting PowerAT+ RMAXTXPコマンドは、モジュールの最大送信電力の制限を設定または取得します。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式で最大送信電力設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、最大送信電力設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。
一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
新しい最大送信電力設定はコマンド実行後に即座に反映されます。送信電力の制御は、電力消費の最適化、干渉の軽減、規制要件の遵守など、様々な目的で役割を果たします。日本国内での使用を前提とした場合、電波法による規制により、920MHz帯を使用するLoRaデバイスの場合、最大送信電力は20mW(13dBm)以下と定められています。したがって、日本国内での使用では、AT+RMAXTXPコマンドで設定する値は13dBmを超えないようにする必要があります。一方、日本以外の国や地域では、異なる規制が適用される可能性があります。例えば、欧州では最大送信電力が16dBm、米国では30dBmまで許可されている場合があります。国外で使用する場合、使用地域に応じて適切な送信電力を設定することが必要です。本モジュールでは後述するプリセットコマンドによって特定の地域や用途に合わせて最適化された設定を簡単に適用できるようになっています。例えば、「日本向けプリセット」を選択すると、自動的に送信電力の上限が13dBmに設定されます。(本モジュールは国際的なカバレッジで各国の周波数レンジや、周波数プリセットに対応していますが、実際に使用するためには、それぞれの国での認証や登録など各国法令の基準に従う必要があります。
※本製品、ならびに、本ドキュメントにおいては、日本国外での利用のサポートは行っておりません。)文法
書き込みコマンド
AT+RMAXTXP=<power>
読み取りコマンド
AT+RMAXTXP?
パラメータ
<power>:送信電力として0~22dBmの整数値の中から選択できます。(default:13 dBm)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンド応答
OK
読み取りコマンド応答
+RMAXTXP=<power>OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・最大送信電力を設定するコマンド例です。
Set command | AT+RMAXTXP=13 |
Response | OK |
この例では、送信電力の制限を13dBmに設定しています。
・現在の送信パワーの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+RMAXTXP? |
Response | +RMAXTXP=13 OK |
この応答は、現在の送信電力の制限が13dBmに設定されていることを示しています。
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9.3 AT+RCARRSEN / Restriction of Carrior SenseAT+RCARRSENコマンドは、送信時のキャリアセンス監視時間とキャリアセンスレベルを設定または取得します。
コマンド詳説
このコマンドでは、キャリアセンス監視時間とキャリアセンスレベルの2つのパラメータ設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でキャリアセンス監視時間およびキャリアセンスレベル設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、キャリアセンス監視時間およびキャリアセンスレベル設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。
一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
キャリアセンス監視時間は、モジュールが送信を開始する前に、チャンネルの空き状態を確認する時間の長さを指します。この時間が長いほど、他のモジュールの信号を検出する確率が高くなりますが、その分、送信開始までの遅延も大きくなります。キャリアセンスレベルは、チャンネルが「使用中」と判断する信号強度の閾値を指します。この値を低く設定すると、より弱い信号も検出できるようになりますが、過敏に反応して送信機会を逃す可能性も高くなります。逆に高く設定すると、強い信号のみを検出するようになり、混信のリスクが高まる可能性があります。キャリアセンスは、日本の電波法において920MHz帯を使用するモジュールに対して、キャリアセンスの実施が義務付けられており、具体的には、送信直前に5ms以上のキャリアセンスを行い、-80dBm以上の信号を検出した場合は送信を行わないことが定められています。国際的に使用する場合、使用地域に応じて適切なキャリアセンス設定をすることが必要です。本モジュールでは後述するプリセットコマンドによって特定の地域や用途に合わせて最適化された設定を簡単に適用できるようになっています。「日本向けプリセット」を選択すると、自動的にキャリアセンス監視時間が5ms、キャリアセンスレベルが-80dBmに設定されます。
※本製品、ならびに、本ドキュメントにおいては、日本国外での利用のサポートは行っておりません。)文法
書き込みコマンド
AT+RCARRSEN=<time>,<level>
読み取りコマンド
AT+RCARRSEN?
パラメータ
<time>: 送信前のキャリアセンス監視時間として0~255msの整数値の中から選択できます。(default: 5 ms)
<level>: 送信前のキャリアセンス判定電力レベルとして-255~0dBmのマイナス記号を除いた整数値の中から選択できます。(default: -80 dBm)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CGBR=<baudrate> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
コマンド例
・キャリアセンス監視時間とキャリアセンスレベルを設定するコマンド例です。
Set command | AT+RCARRSEN=5,80 |
Response | OK |
この例では、キャリアセンス監視時間を5ms、キャリアセンスレベルを-80dBmに設定しています。
・現在のキャリアセンス監視時間とキャリアセンスレベルの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+RCARRSEN? |
Response | +RCARRSEN=5,80 OK |
この応答は、現在のキャリアセンス監視時間が5ms、キャリアセンスレベルが-80dBmに設定されていることを示しています。
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9.4 AT+RPAUSETIME / Restriction of Pause TimeAT+RPAUSETIMEコマンドは、送信後の送信休止時間を設定または取得します。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式で送信休止時間設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、送信休止時間設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。
一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
送信休止時間を設けることで、同じ周波数帯を使用する他のモジュールにも送信の機会を与えることができます。これにより、周波数資源の公平な利用が促進されます。また、連続的な送信は、他のモジュールへの干渉リスクを高める可能性があります。適切な休止時間を設けることで、このリスクを軽減できます。送信休止時間は、日本の電波法において920MHz帯を使用するモジュールに対して、休止時間50msが設けられています。国際的に使用する場合、使用地域に応じて適切な送信休止時間を設定することが必要です。本モジュールでは後述するプリセットコマンドによって特定の地域や用途に合わせて最適化された設定を簡単に適用できるようになっています。例えば、「日本向けプリセット」を選択すると、自動的に送信休止時間が50msに設定されます。
※本製品、ならびに、本ドキュメントにおいては、日本国外での利用のサポートは行っておりません。)文法
書き込みコマンド
AT+RPAUSETIME=<time>
読み取りコマンド
AT+RPAUSETIME?
パラメータ
<time>: 送信後の送信休止時間として0~255msの整数値の中から選択できます。(default: 50 ms)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+RPAUSETIME=<time> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・送信休止時間を設定するコマンド例です。
Set command | AT+RPAUSETIME=50 |
Response | OK |
この例では、送信休止時間を50msに設定しています。
・現在の送信休止時間の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+RPAUSETIME? |
Response | +RPAUSETIME=50 OK |
この応答は、現在の送信休止時間が50msに設定されていることを示しています。
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9.5 AT+CTXP / Configuration of Transmitting PowerAT+CTXPコマンドは、モジュールの送信電力を設定または取得します。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式で送信電力設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、送信電力設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。
一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。送信出力の設定は、日本の電波法において920MHz帯を使用するモジュールの場合、最大送信出力は20mW(13dBm)以下と定められています。本モジュールの最大送信出力設定はAT+RMAXTPコマンドにて設定されており、AT+CTXPコマンドでこの上限を超えた値を設定しようとした場合、エラー応答が返ります。送信出力は通信可能な距離に直接影響します。高い出力設定では長距離通信が可能になりますが、電力消費が大きくなるため、バッテリー駆動のデバイスでは、必要最小限の出力設定を行うことで、バッテリー寿命を延ばすことができます。また、都市部や障害物が多い環境では、より高い出力が必要になる場合があります。一方、見通しの良い環境では、比較的低い出力でも十分な通信が可能かもしれません。また、アプリケーションの要件によって、データの重要性や更新頻度に応じた適切な出力を設定することも大切です。重要なデータや頻繁な更新が必要な場合は、より安定した通信のためにやや高めの出力設定が必要かもしれません。文法
書き込みコマンド
AT+CTXP=<power>
読み取りコマンド
AT+CTXP?
パラメータ
<power>: 送信電力として0~22dBmの整数値の中から選択できます。送信電力上限から範囲外の場合はエラー応答が返ります。(default: 13 dBm)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CTXP=<power>OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・送信電力を設定するコマンド例です。
Set command | AT+CTXP=13 |
Response | OK |
この例では、送信電力を13dBmに設定しています。
・現在の送信電力の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CTXP? |
Response | +CTXP=13 OK |
この応答は、現在の送信電力が13dBmに設定されていることを示しています。
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9.6 AT+CDEVEUI / Configuration of DeviceEUIAT+CDEVEUIコマンドは、LoRaWANデバイスのDeviceEUIを設定または取得するために使用します。DeviceEUIは、LoRaWANネットワーク内でデバイスを一意に識別するための64ビット(8バイト)の識別子です。これは、イーサネットデバイスのMACアドレスに似た役割を果たします。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でDeviceEUI設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、DeviceEUI設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
LoRaWANで使用されるDeviceEUIは通常16進数形式で表現される8バイトの値です。設定するDeviceEUIは、LoRaWANネットワーク内で一意である必要があります。重複したDeviceEUIを使用すると、ネットワーク接続や通信に問題が生じる可能性があります。DeviceEUIを変更した場合、LoRaWANネットワークサーバ側でも対応する更新が必要となります。文法
書き込みコマンド
AT+CDEVEUI=<value>
読み取りコマンド
AT+CDEVEUI?
パラメータ
<value>: 8byte長の識別子を16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CDEVEUI=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ DeviceEUIを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CDEVEUI=1000000000000001 |
Response | OK |
この例では、DeviceEUIを0x1000000000000001に設定しています。
・現在のDeviceEUIの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CDEVEUI? |
Response | +CDEVEUI=1000000000000001 OK |
この応答は、現在のDeviceEUIが0x1000000000000001に設定されていることを示しています。
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9.7 AT+CJOINMODE / Configuration of JOIN ModeAT+CJOINMODEコマンドは、LoRaWANデバイスのネットワーク参加(JOIN)モードを設定または取得するために使用します。
- コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、JOINモード設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、JOINモード設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
LoRaWANのゲートウェイ接続を行い、LoRaWANネットワークへ参加するには、次の2つの接続方式のいずれかを選択し、参加処理を行います。
- OTAA (Over-The-Air Activation)
- ABP (Activation By Personalization)
AT+CJOINMODEコマンドを使用することで、これらの接続方式を切り替えることができます。
- 文法
書き込みコマンド
AT+CJOINMODE=<mode>
読み取りコマンド
AT+CJOINMODE?
パラメータ
<mode>: JOINモードの設定値として以下の選択ができます。
0:OTAA (default)
1:ABP
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CJOINMODE=<mode> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ JOINモードを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CJOINMODE=0 |
Response | OK |
この例では、JOINモードをOTAAに設定しています。
・現在のJOINモードの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CJOINMODE? |
Response | +CJOINMODE=0 OK |
この応答は、現在のJOINモードがOTAAに設定されていることを示しています。
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9.8 AT+CAPPEUI / Configuration of Application EUIAT+CAPPEUIコマンドは、LoRaWANデバイスのApplication EUIを設定または取得するために使用します。Application EUIはLoRaWANネットワークにおいてアプリケーションを一意に識別するための64ビット(8バイト)の識別子です。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でApplication EUI設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、Application EUI設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CAPPEUI=<value>
読み取りコマンド
AT+CAPPEUI?
パラメータ
<value>: 8byte長の識別子を16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CAPPEUI=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ Application EUIを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CAPPEUI=0000000000000000 |
Response | OK |
この例では、Application EUIを0x0000000000000000に設定しています。
・現在のApplication EUIの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CAPPEUI? |
Response | +CAPPEUI=0000000000000000 OK |
この応答は、現在のApplication EUIが0x0000000000000000に設定されていることを示しています。
#
9.9 AT+CAPPKEY / Configuration of Applicationi KeyAT+CAPPKEYコマンドは、LoRaWANデバイスのApplication Keyを設定または取得するために使用します。Application KeyはLoRaWANネットワークのセキュリティにおいて中心的な役割を果たす128ビット(16バイト)の暗号鍵です。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でApplication Key設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、Application Key設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CAPPKEY=<value>
読み取りコマンド
AT+CAPPKEY?
パラメータ
<value>: 16byte長の暗号鍵を16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CAPPKEY=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ Application Keyを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CAPPKEY=20000000000000000000000000000001 |
Response | OK |
この例では、Application Keyを0x20000000000000000000000000000001に設定しています。
・現在のApplication Keyの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CAPPKEY? |
Response | +CAPPKEY=20000000000000000000000000000001 OK |
この応答は、現在のApplication Keyが0x20000000000000000000000000000001に設定されていることを示しています。
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9.10 AT+CDEVADDR / Configuration of Device AddressAT+CDEVADDRコマンドは、LoRaWANデバイスのDevice Addressを設定または取得するために使用します。Device AddressはLoRaWANネットワーク内でデバイスを識別するための32ビット(4バイト)のアドレスです。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でDevice Address設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、Device Address設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CDEVADDR=<value>
読み取りコマンド
AT+CDEVADDR?
パラメータ
<value>: 4byte長のDevice Addressを16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CDEVADDR=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ Device Addressを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CDEVADDR=007E6AE1 |
Response | OK |
この例では、Device Addressを0x007E6AE1に設定しています。
・現在のDevice Addressの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CDEVADDR? |
Response | +CDEVADDR=007E6AE1 OK |
この応答は、現在のDevice Addressが0x007E6AE1に設定されていることを示しています。
#
9.11 AT+CAPPSKEY / Configuration of Application Session KeyAT+CAPPSKEYコマンドは、LoRaWANデバイスのApplication Session Keyを設定または取得するために使用します。Application Session KeyはLoRaWANネットワークにおけるエンド・ツー・エンドの暗号化に使用される128ビット(16バイト)の共通鍵です。
- コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でApplication Session Key設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、Application Session Key設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
- 文法
書き込みコマンド
AT+CAPPSKEY=<value>
読み取りコマンド
AT+CAPPSKEY?
パラメータ
<value>: 16byte長のApplication Session Keyを16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CAPPSKEY=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・Application Session Keyを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CAPPSKEY=15B1D0EFA463DFBE3D11181E1EC7DA85 |
Response | OK |
この例では、Application Session Keyを0x15B1D0EFA463DFBE3D11181E1EC7DA85に設定しています。
・現在のApplication Session Keyの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CAPPSKEY? |
Response | +CAPPSKEY=15B1D0EFA463DFBE3D11181E1EC7DA85 OK |
この応答は、現在のApplication Session Keyが0x15B1D0EFA463DFBE3D11181E1EC7DA85に設定されていることを示しています。
#
9.12 AT+CNWKSKEY / Configuration of Network Session KeyAT+CNWKSKEYコマンドは、LoRaWANデバイスのNetwork Session Keyを設定または取得するために使用します。Network Session KeyはLoRaWANネットワークにおけるネットワークレベルのセキュリティを確保するための128ビット(16バイト)の共通鍵です。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式でNetwork Session Key設定が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、Network Session Key設定文字列が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CNWKSKEY=<value>
読み取りコマンド
AT+CNWKSKEY?
パラメータ
<value>: 16byte長のNetwork Session Keyを16進数表記の文字列で指定します。
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CNWKSKEY=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・Network Session Keyを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CNWKSKEY=D72C78758CDCCABF55EE4A778D16EF67 |
Response | OK |
この例では、Network Session Keyを0xD72C78758CDCCABF55EE4A778D16EF67に設定しています。
・現在のNetwork Session Keyの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CNWKSKEY? |
Response | +CNWKSKEY=D72C78758CDCCABF55EE4A778D16EF67 OK |
この応答は、現在のNetwork Session Keyが0xD72C78758CDCCABF55EE4A778D16EF67に設定されていることを示しています。
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9.13 AT+CULDLMODE / Configuration of Uplink Downlink ModeAT+CULDLMODEコマンドは、LoRaWANデバイスのUplink(アップリンク)とDownlink(ダウンリンク)で使用する周波数を設定または取得するために使用します。このコマンドはアップリンクとダウンリンクで同じ周波数を使用するか、異なる周波数を使用するかを設定または確認することができます。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CULDLMODE=<mode>
読み取りコマンド
AT+CULDLMODE?
パラメータ
<mode>: アップリンクとダウンリンクの周波数設定として以下の選択ができます。
1:Same frequency mode (default)
2:Different frequency mode
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CULDLMODE=<mode> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ アップリンクとダウンリンクの周波数を設定するコマンド例です。
Set command | AT+CULDLMODE=1 |
Response | OK |
この例では、アップリンクとダウンリンクで同一の周波数に設定しています。
・現在のアップリンクとダウンリンクの周波数設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CULDLMODE? |
Response | +CULDLMODE=1 OK |
この応答は、現在のアップリンクとダウンリンクの周波数設定が同一周波数に設定されていることを示しています。
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9.14 AT+CCLASS / Configuration of ClassAT+CCLASSコマンドは、LoRaWANデバイスの動作クラスを設定または取得するために使用します。LoRaWANプロトコルでは、デバイスの動作特性を定義するために異なるクラス(A、B、C)が規定されており、このコマンドによってデバイスのクラスを制御することができます。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CCLASS=<class>
読み取りコマンド
AT+CCLASS?
パラメータ
<class>: クラス設定として以下の選択ができます。
0:Class A (default)
2:Class C
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CCLASS=<class> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ クラスを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CCLASS=0 |
Response | OK |
この例では、クラスをClass Aに設定しています。
・現在のクラス設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CCLASS? |
Response | +CCLASS=0 OK |
この応答は、現在のクラスがClass Aに設定されていることを示しています。
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9.15 AT+DULSTAT / Uplink result StatusAT+CSTATUSコマンドは、LoRaWANデバイスの現在の状態や動作状況を確認するために使用します。このコマンドを使用することで、デバイスの動作状況やネットワーク接続状態を把握することができます。
コマンド詳説
このコマンドでは、動作状況の読み取りのみ行うことができます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、動作状況のステータス値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、ステータス値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
読み取りコマンド
AT+DULSTAT?
パラメータ
<status>:ステータス値として以下の状態が応答されます。
00:no data operation
01:data sending
02:data sending failed
03:Data sent successfully
04:JOIN succeeded (only in the first JOIN process)
05:JOIN fails (only during the first JOIN process)
06:The network may be abnormal (Link Check result)
07:Send data successfully, no downlink
08:Send data successfully, there is downlink
レスポンス
・肯定レスポンス
読み取りコマンドレスポンス
+DULSTAT=<status> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・現在のステータスの読み取りコマンド例です。
Query command | AT+DULSTAT? |
Response | +DULSTAT=04 OK |
この応答は、現在のステータスはLoRaWANネットワークへのJOINが成功したことを示しています。
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9.16 AT+RREGION / Restriction of RegionAT+RREGIONコマンドは、LoRaWANデバイスのリージョン設定をプリセット制御するために使用します。このコマンドを使用することで、デバイスが動作する地域の周波数帯や規制要件に合わせて設定を行うことができます。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+RREGION=<preset>
読み取りコマンド
AT+RREGION?
パラメータ
<preset>: プリセット設定として以下の選択ができます。読み出した際はリージョン番号のプリセット値と比較し、値が異なる場合は255 (Undefined)を返します。
0:EU868
1:US915
2:AS923-1
3:AS923-1-JP (default)
4:AS923-2
5:AS923-2-ID
255:Undefined
プリセットごとに、以下のコマンドが実行されたのと同じになります。
EU868:
AT+RMAXTXP=13 AT+RCARRSEN=5,80 AT+RPAUSETIME=50
US915:
AT+RMAXTXP=22 AT+RCARRSEN=5,80 AT+RPAUSETIME=50
AS923-1:
AT+RMAXTXP=13 AT+RCARRSEN=5,80 AT+RPAUSETIME=50
AS923-1-JP: 日本国内では、これを指定する必要があります
AT+RMAXTXP=13 AT+RCARRSEN=5,80 AT+RPAUSETIME=50
AS923-2:
AT+RMAXTXP=13 AT+RCARRSEN=5,80 AT+RPAUSETIME=50
AS923-2-ID:
AT+RMAXTXP=13AT+RCARRSEN=5,80AT+RPAUSETIME=50
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+RREGION=<preset> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ リージョン設定を設定するコマンド例です。
Set command | AT+RREGION=3 |
Response | OK |
この例では、 リージョン設定をAS923-1-JPに設定しています。
・現在のリージョン設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+RREGION? |
Response | +RREGION=3 OK |
この応答は、現在のリージョン設定がAS923-1-JPに設定されていることを示しています。
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9.17 AT+CAPPPORT / Configuration of Application frame PortAT+CAPPPORTコマンドは、LoRaWANデバイスのアプリケーションポートを設定または取得するために使用します。アプリケーションポートは、LoRaWANプロトコルにおいてデータの種類や目的を識別するために使用される値です。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CAPPPORT=<value>
読み取りコマンド
AT+CAPPPORT?
パラメータ
<value>:アプリケーションポート設定として1~223の整数値の中から選択できます。(default: 10)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CAPPPORT=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ アプリケーションポートを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CAPPPORT=10 |
Response | OK |
この例では、アプリケーションポートを10に設定しています。
・現在のアプリケーションポート設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CAPPPORT? |
Response | +CAPPPORT=10 OK |
この応答は、現在のアプリケーションポートが10に設定されていることを示しています。
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9.18 AT+CADR / Configuration of Adaptive Data RateAT+CADRコマンドは、LoRaWANデバイスのAdaptive Data Rate (ADR) 機能を制御するために使用します。ADRは、ネットワーク条件に基づいてデバイスの通信パラメータを動的に最適化する機能です。
コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CADR=<value>
読み取りコマンド
AT+CADR?
パラメータ
<value>:ADRの設定として以下の選択ができます。 0:Turn off ADR 1:Turn on ADR (default)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
AT+CADR=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ ADRを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CADR=1 |
Response | OK |
この例では、ADRを有効に設定しています。
・現在のADR設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CADR? |
Response | +CADR=1 OK |
この応答は、現在のADRは有効に設定されていることを示しています。
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9.19 AT+CRXP / Configuration of Receive window ParameterAT+CRXPコマンドは、LoRaWANデバイスの受信パラメータ(Receive Parameters)を設定または取得するために使用します。このコマンドは、デバイスのダウンリンク受信窓の設定を制御します。
コマンド詳説
このコマンドでは、受信窓1(RX1)のデータレートオフセットと受信窓2(RX2)のデータレート、受信窓2(RX2)の周波数の3つのパラメータ設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、文字列形式で設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。文法
書き込みコマンド
AT+CRXP=<RX1DRoffest>,<RX2DataRate>,<RX2Frequency>
読み取りコマンド
AT+CRXP?
パラメータ
<RX1DRoffest>:アップリンクデータレートに対するダウンリンクデータレートのオフセットを指定し、0~5の整数値の中から選択できます。(default: 0)
<RX2DataRate>:受信窓2(RX2)のデータレートとして0~5の整数値の中から選択できます。(default: 2)
<RX2Frequency>:受信窓2(RX2)の周波数(Hz単位)として整数値で設定できます。
(default: 923200000)
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CRXP=<RX1DRoffest>,<RX2DataRate>,<RX2Frequency> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ 受信パラメータを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CRXP=0,2,923200000 |
Response | OK |
この例では、受信窓1(RX1)のデータレートオフセットを0、受信窓2(RX2)のデータレートを2、受信窓2(RX2)の周波数を923200000Hzに設定しています。
・現在の受信パラメータ設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CRXP? |
Response | +CRXP=0,2,923200000 OK |
この応答は、現在の受信パラメータとして、受信窓1(RX1)のデータレートオフセットを0、受信窓2(RX2)のデータレートを2、受信窓2(RX2)の周波数を923200000Hzに設定されていることを示しています。
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9.20 AT+CSAVE / Save the Configuration ParameterAT+CSAVEコマンドは、LoRaWANデバイスの現在の設定を不揮発性メモリに保存するために使用します。このコマンドを実行することで、デバイスの再起動や電源切断後も設定が保持されます。
コマンド詳説
このコマンドでは、現在の設定を不揮発性メモリに保存する機能を実行することができます。実行コマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。文法
実行コマンド
AT+CSAVE
パラメータ
このコマンドにはパラメータはありません。
レスポンス
・肯定レスポンス
実行コマンドレスポンス
OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・ 設定を不揮発性メモリに保存するコマンド例です。
Set command | AT+CSAVE |
Response | OK |
#
9.21 AT+CJOINDR / Configuration of JOIN Data RateAT+CJOINDRコマンドは、LoRaWANデバイスのJOIN(ネットワーク参加)プロセス時に使用するデータレート(DR)を設定または取得するために使用します。
- コマンド詳説
このコマンドでは、設定の書き込みおよび読み取りを行うことができます。書き込みコマンドが正常に実行された場合、「OK」という応答が返されます。読み出しコマンドが正常に実行された場合、設定値が返されます。
成功した場合、「+」から始まるコマンド文字列に「=」が続き、設定値が返されます。さらに改行コードの後に「OK」という応答が続きます。一方、コマンドの実行中にエラーが発生した場合、「ERROR」という応答が返されます。エラーの原因としては、無効なパラメータ値の指定が考えられます。
- 文法
書き込みコマンド
AT+CJOINDR=<value>
読み取りコマンド
AT+CJOINDR?
パラメータ
<value>:JOINプロセス用のデータレートの設定として以下の選択ができます。
0:SF=12, BW=125kHz (default)
1:SF=11, BW=125kHz
2:SF=10, BW=125kHz
3:SF=9, BW=125kHz
4:SF=8, BW=125kHz
5:SF=7, BW=125kHz
レスポンス
・肯定レスポンス
書き込みコマンドレスポンス
OK
読み取りコマンドレスポンス
+CJOINDR=<value> OK
・否定レスポンス
サポートされない値を設定したときのエラーとして以下のエラー応答が返ってきます。
ERROR
- コマンド例
・JOINプロセス用のデータレートを設定するコマンド例です。
Set command | AT+CJOINDR=0 |
Response | OK |
この例では、JOINプロセス用のデータレートをSF=12, BW=125kHzに設定しています。
・現在のJOINプロセス用のデータレート設定の読み取りコマンド例です。
Query command | AT+CJOINDR? |
Response | +CJOINDR=0 OK |
この応答は、現在のJOINプロセス用のデータレートがSF=12, BW=125kHzに設定されていることを示しています。