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1 概要

このドキュメントでは、主に、ハードウェア仕様、ソフトウェア仕様、設計・製造等における必要事項などの技術要件や制約などを説明しています。

1.1 はじめに#

本LoRaWAN対応920MHz LoRa省電力ワイヤレスモジュールは、電波の送受信を行うためのモデム・無線部と、その制御や設計者へのデジタル通信機能を提供する制御ソフトウェアであるファームウェアを搭載した省電力マイクロコントローラで構成されています。また、それらに安定した電力を供給するための電源回路を内包しています。

図

A660-900T22

A660-900T22は、LoRaワイヤレスのワンチップ統合LSIであるASR社のAS6601チップを採用した省電力通信モジュールです。3.3V電圧レベル(定格3.7V)以下の広い動作電圧レンジをサポートし、UARTシリアル通信インタフェースによる、ATコマンド形式の対話型利用も可能な操作インタフェースを提供します。本モジュールは、LoRa伝送の多様な方式とパラメータをサポートし、920.6〜928.0MHzの周波数帯の920MHz帯アンライセンスバンドを使用し、LoRaスペクトラム拡散技術で動作します。標準的な電源構成において、TTLレベル出力は、3.3Vの I/Oポート電圧と互換性があります。
本製品は日本国内でアンライセンスでの利用が許可された920MHz帯のLoRaWAN Frequency Plansである、「AS923」をカバーすることができます。

1.2 機能#

  • AS6601チップソリューションの採用で低消費電力、高速、長距離に対応

  • 920MHz LoRaWAN方式 を採用(すべてのLoRaWANゲートウェイとの通信を保証するものではありません)

  • 理想的な条件下では、通信可能距離は5km以上に達する

  • 送信電力はでソフトウェアから調整可能

  • パケットあたり最大222バイトのペイロードを使用可能

  • 日本国内でのISM 920MHz周波数帯域(LoRaWAN Frequency Plans「AS923」)をサポートします。

  • 設定パラメータは電源オフ後、不揮発メモリに保持され、モジュールは電源投入後に、その保持されているパラメータに従って動作します。

  • 効率的なウォッチドッグ設計で、万一の例外の発生時には、モジュールは自動的に再起動し、以前のパラメータ設定に従って継続動作します。

  • 標準給電手順では、1.7〜3.7V(3.3V標準電圧)の広いDC電圧範囲をサポート

  • 業界標準設計の、-40〜+85℃環境下での長期使用をサポート

  • アンテナ端子はIPEX接続と設計者によるPCB引き出しでの使用を選択可能

  • パッケージは小型で手半田、量産リフローに対応

  • 最大送信電力は13dBm(約20mW)

1.3 アプリケーション#

E660-900T22は、LoRaWAN対応アプリケーションを低コストで容易に実現できます。また、バッテリーデバイスの動作時間を大幅に延長できます。

  • IoTセンサーネットワーク

  • スマートホームおよび産業用センサー

  • ワイヤレスアラームセキュリティシステム

  • 高度な検針アーキテクチャ(AMI)

  • 産業向けアプリケーション

  • 農林水産業むけフィールドアプリケーション

  • ウェアラブルデバイス